オリゴメイト
(ガラクトオリゴ糖)
GALACTO-OLIGOSACCHARIDES

オリゴメイトは、
腸内の有用菌であるビフィズス菌・乳酸菌の
増殖を特異的に促進させ、
かつ食品加工時の加熱、
酸に対しても極めて安定です。
特定保健用食品・機能性表示食品の素材として、
また、健康指向の食品素材として
ご利用ください。

オリゴメイトとは

  • オリゴメイトとは、牛乳中に含まれる乳糖にβ-ガラクトシダーゼを作用させて製造されるガラクトオリゴ糖です。

  • “母乳中”に含まれる4‘-ガラクトシルラクトースを主成分とし、2~5糖のガラクトオリゴ糖が混在しています。
    ほかに、乳糖および単糖類を含んでいます。

  • 腸内の有用菌であるビフィズス菌および乳酸菌の増殖を促進させます。

ガラクトオリゴ糖の主要成分の構造

ガラクトオリゴ糖の特長

1腸内の”ビフィズス菌の増殖”効果

ガラクトオリゴ糖を2.5g/日(※1)摂取することにより、腸内のビフィズス菌の増殖を促進させることができます。
※1 オリゴメイト55Nとして約6g/日、オリゴメイト55NPとして約4.5g/日

2“便性の改善”効果

ガラクトオリゴ糖を5g/日(※2)摂取することにより、排便回数の増加が認められました。
※2 オリゴメイト55Nとして約12g/日、オリゴメイト55NPとして約9g/日

3難消化性

ガラクトオリゴ糖は、ヒトの消化管で分解されずに大腸まで到達します。
このため、生体にとってエネルギーになりにくい糖といえます。

4低う蝕性(虫歯になりにくい)

ガラクトオリゴ糖は、虫歯の原因菌であるミュータンス菌の生育に利用されません。

オリゴメイト55Nの物性

1甘味度

オリゴメイト55Nは、くせのない上品な甘味を有しています。
甘味度はショ糖を100としたとき32です。

2熱・酸安定性

オリゴメイト55Nは、酸性域での加熱に対して安定であり、また、ショ糖に比べて極めて高い熱安定性を示すため、食品加工中での分解の心配はありません。

3保温性・吸湿性

水分保持能力が優れているため添加された食品は適度な湿潤性を保ちます。

4保存安定性

オリゴメイト55Nは、室温で1年間保存しても安定です。したがって、長期保存や流通に特別な配慮を必要としません。
※オリゴメイト55NP(粉末)は、吸湿しやすいので取扱に注意してください。

5加熱着色性

オリゴメイト55Nは、メイラード反応により、ショ糖と異性化糖の中間的な着色を示します。この性質を利用して、食品に好ましい焼き色をつけることができます。

6粘度

オリゴメイト55Nの粘度は、異性化糖よりやや高い値を示します。

7水分活性

オリゴメイト55Nの水分活性は、ショ糖に近い値を示します。

8浸透圧

オリゴメイト55Nは、ショ糖よりやや高い浸透圧を示します。

規格・用途・安定性

1オリゴメイトの規格

製品名 オリゴメイト55N オリゴメイト55NP
性状 液体 粉末
Brix 糖 度 75.0~76.0 -
水分 - 3%以下
固形分中
の糖組成
ガラクトオリゴ糖 55%以上 55%以上
単糖類及び乳糖 45%以下 45%以下
荷   姿 18L缶(NET25kg) 段ボール(10kg)
賞 味 期 限
(未開封時)
製造後1.5年 製造後2年

2オリゴメイトの用途

オリゴメイトの特性である、耐酸性、耐熱性などを活かし、健康指向の食品素材として、幅広くご利用いただけます。

乳製品 はっ酵乳、乳酸菌飲料、調製粉乳、アイスクリーム、乳飲料など
飲料 果実飲料、酢飲料、コーヒー飲料、紅茶飲料、炭酸飲料、ドリンク剤、アルコール飲料、粉末飲料など
菓子 キャンディー、クッキー、ビスケット、スナック菓子、チョコレート、和菓子、洋生菓子など
デザート プリン、ゼリー、ババロアなど
冷菓 シャーベット、アイスキャンディーなど
パン 食パン、菓子パン、調理パンなど
ジャム ジャム、マーマレード、ブレザーブスタイルなど
その他 蓄肉加工品、水産練製品、惣菜、豆腐、蜂蜜加工品、炊飯など

3オリゴメイトの安全性情報

(1)変異原性試験

  1. 細菌を用いる復帰突然変異試験:陰性

  2. マウス末梢血を用いる小核試験:陰性

  3. ほ乳類培養細胞を用いる染色体異常試験:陰性

(2)一般毒性試験

  1. ラットにおける90日間反復経口投与毒性試験:NOAEL2.0g/kg/day

  2. 人での下痢を指標とした試験結果
    最大無作容量(LT) 0.68g/kg
    50%発生率(ED50) 1.39g/kg
    ※上記値はオリゴメイト55Nでの数値です。

4特定保健用食品の素材として用いることができます。

オリゴメイト55Nを1日12g摂取することによりビフィズス菌、乳酸菌を増やしておなかの調子を整え、お通じを良くする食品として消費者庁より特定保健用食品表示許可を受けております。また、オリゴメイトは、特定保健用食品(規格基準型)で定められた関与成分規格のガラクトオリゴ糖(1)に適合する製品です。ガラクトオリゴ糖として1日当り2~5g摂取できる食品は、特定保健用食品(規格基準型)として、消費者庁の表示許可を受けることにより『ガラクトオリゴ糖が含まれておりビフィズス菌を増やして腸内の環境を良好に保つので、おなかの調子を整えます。』との表示が可能となります。詳しい内容または手続きにつきましては、当社にご相談ください。

5「機能性表示食品制度」対応素材

平成30年度改定により、ガラクトオリゴ糖が機能性表示食品制度の対象素材になりました。SR(システマティックレビュー)のご提供などについては当社にご相談ください。

ますます広がる可能性

ヤクルトが世界で初めて工業化に成功したガラクトオリゴ糖。母乳成分の一つであることから育児粉乳を中心として世界中に広がっています。そのため食品の安全性に関する米国のGRAS認証※1や欧州のノーベルフーズ制度※2を始め、コーシャ※3・ハラール※4等、国際的な流通に必要な制度に対応しています。

※1 GRAS認証
Generally Recognized as Safe 米国において一般に安全と認められる食品認証。
※2 ノーベルフーズ制度
Novel Foods 1997年5月15日以降に欧州(EU)域内に流通させる食品の安全性について審査する制度。
※3 コーシャ認証
素材や製造工程に厳しい規定のあるユダヤ教の戒律に基づいた製法で生産されていることを証明する認証。
※4 ハラール認証
素材や製造工程に厳しい規定のあるイスラム教の戒律に基づいた製法で生産されていることを証明する認証。