2015.9
嫌味な上司を受け流す!ストレス耐性を高めるスルースキル上達法
大人になると、人生の多くの時間を職場で過ごすことになります。「できれば快適に過ごしたい」。そう誰もが願うことでしょう。しかし、現実は厳しく、多くのビジネスパーソンがストレスを抱えながら働いているようです。
職場のストレスで、最も高い割合を占めるのが「人間関係」です。中でも、上司との関係は大きな悩みの種になることがよくあります。「上司の顔を思い浮かべるだけで、お腹が痛くなる」。身体に影響が出るくらい、ストレスが蓄積してしまっているケースも少なくありません。
人間は、「コントロールが効かないこと」にストレスを感じます。上司とは、その最たる存在です。さらに、その上司が嫌味であったりすると、もう最悪。ですが、いちいち取り合っていては心がもちません。相手の人間性や言動を変えることができない以上、受け手側がストレス耐性を高める必要があります。
では、ストレス耐性を高めるには、どのようにすればいいのでしょう? その答えの一つとなるのが、「スルースキル」を身につけること。スルースキルを上達させ、嫌味な上司を受け流すことができるようになれば、ストレス耐性は飛躍的に高まります。
【合わせて読みたい!】
今回は、ストレス耐性を高めるスルースキル上達法を具体的にご紹介します。
ニックネームを付けて「キャラクター」として割り切る
私が猫を飼ったときのことです。その猫は、なかなか「おしっこ」を覚えませんでした。あっちこっちに粗相をしては掃除を繰り返す日々……。しかし、私はその猫を嫌いにはなりませんでした。多くの人が、自分のペットが粗相したからといって、憎んだり忌み嫌ったりしないと思います。なぜなら、「そういう動物」だとわかっているからです。わかっているから、悪戯に一時的に叱ることはあっても、嫌いにはならないでしょう。
ところが、人と人だと「わかり合えるはず」という大前提を持ってしまっていて、腹が立って感情に捉われてしまいます。漫画の登場人物でも歴史上の人物でも、いっそ動物でもいいのでニックネームを付けましょう。そして、「そういうキャラクターなんだ」と割り切るのです。
やっつけようとせず、相手の話に合わせる
黙っていられない人は、「嫌味の一つでも返してやろう」「論破してやろう」と思ってしまうでしょう。しかし、嫌味な上司というのは、間違いであることをわからせて何とかなる相手ではありません。極端な例を挙げれば、犯罪者でも「自分が正しい」と思って、その行動を取っていることもあるのです。
こちらから攻撃をしてしまうと、自尊心を傷つけられた相手は反発心をますます燃え上がらせるでしょう。いっそ、相手の話に合わせてあげましょう。さらに、「相談」までできたなら、相手は顔が立って満足するかもしれません。
嫌味は絶対に受け取らない
お釈迦さまの話で、こんな話があります。ある男が、お釈迦様をギャフンと言わしてやろうと待ち伏せをして、前に立ちはだかり汚く罵りました。弟子たちは「なぜ何もおっしゃらないのですか?」と悔しい気持ちになりましたが、お釈迦様は黙って男の言葉を聞いていました。すると、男は疲れ果て、言葉を発しなくなりました。お釈迦さまは静かに男に問います。「贈り物を贈って、受け取らなかった贈り物は誰が受け取りますか?」。男は「言うまでもない!送った本人に戻るだけだ!」と言った瞬間、男は気付いたのでした。
そうです。嫌味を受け取るのはやめましょう。受け取ってしまえば、余計なエネルギーをその人のために使うようなものです。嫌味な上司と接するときには、この話を思い出して「お釈迦さまモード」でいきましょう。
「割り切る」「やっつけない」「受け取らない」。この3つの習慣が、嫌味な上司を受け流す秘訣です。仕事は人生の大部分を占めることに間違いありませんが、仕事は人生のすべてはありません。嫌いな上司なんかのせいで身体を壊してしまっては、あなたを愛する家族や友人、恋人が悲しみます。ストレス耐性を高めるスルースキルを身につけて、職場でのストレスを軽減させ、毎日を楽しく元気に生きていきましょう。
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