1もしかして貧血予備軍?! まずはセルフチェックしよう
「貧血」と聞いた時、どんな症状を思い浮かべるでしょう?通勤電車で立っていると突然、顔色が真っ青になり、ふらついて倒れる人の姿が浮かんだりしませんか?実はあれは、貧血とは異なり、血圧の変化で起こる自律神経が関与する症状です。貧血とは、血液中で酸素を運ぶ役割をしているヘモグロビン量が減って、全身が酸欠ぎみになるものです。ヘモグロビンの原料である鉄分が不足することで貧血になります。
実際に貧血の人が訴えるのは、次のような症状です。思い当たるものはありますか?
- 朝、起きるのがつらい
- 午前中はテンションが低い
- だるい、疲れやすい
- 頭が重い、頭痛がある
- 肩がこる、足がつる
- 階段を上ると動悸、息切れがある
- めまい、立ちくらみがある
- 食が細い、量を食べられない
- 肌が荒れる、抜け毛が増えた
- 爪が薄い、割れやすい
- 爪が反り返っている(スプーン爪)
- 顔色が青白い、土色っぽい
- まぶたをめくると白っぽい
これらの項目が多く思い当たる人は、貧血の可能性があります。
女性には月経や妊娠があるため、貧血になる割合は男性よりとても多く、特に20代から40代の女性は、約半数が貧血予備軍ともいわれます。
2貧血が与える美容と健康へのさまざまなダメージ
貧血に気づかずに放っておくと、美容や健康にさまざまなダメージがあります。まず、鉄不足のためヘモグロビンの量が減り、ヘモグロビンが運ぶ酸素の量も減るので、肌や髪の新陳代謝が遅れます。また、鉄分はコラーゲンや毛髪を作るのに欠かせない栄養素です。これでは、肌や髪の生産工場に燃料や原料がなかなか届かず、届いても量がわずかという状態です。肌荒れや髪のパサつき、抜け毛などが見られるのも納得できますね。
しかも、貧血になると胃腸の働きも弱るため食欲がなくなったり、味覚も変わってくるためバランスのよい食事もとりにくくなる傾向があります。そうなるとまさに負のスパイラルです。鉄やたんぱく質などの必要な栄養がさらに足りなくなり、ますます貧血が悪化。そうなるとかなり体調が悪い状態になり、心臓、脳、筋肉、骨など全身に影響が及ぶ恐れがあります。
もうひとつ注意すべきなのは、貧血が起こる原因には単なる鉄欠乏だけではなく、子宮筋腫などの婦人病をはじめとする様々な病気が隠されていることもあります。そのため、軽い貧血症状だと思っても、放っておかないようにしましょう。
3見分けは簡単。「赤」と「黒」と「白」の食材を食べて貧血を予防!
貧血を予防するには、日頃から鉄分を多く含む食材を、積極的にとる必要があります。見分ける方法は意外に簡単です。濃い赤色と黒色の食材に注目しましょう。
<鉄分を多く含む食材>
- レバー
- 牛肉
- カツオ
- マグロ
- 海苔
- ヒジキ
- きくらげ
- 黒ゴマ
- シジミ
- ココア
- 黒糖
- プルーンなど
これに加えて、鉄の吸収を助けるビタミンCや造血作用をもつビタミンB12・B6や葉酸を含む食材を食べることで、より効率よく鉄分を補うことができます。これらの食材には白が多いという特徴があります。
<鉄の吸収を助ける食材>
- 大豆
- 卵
- 牡蠣
- じゃがいも
- キャベツ
- ブロッコリーなど
4ツボを押しながらの10分ヨガ深呼吸で血行促進
忙しく不規則な生活で鉄不足や血行不良になりがちな時には、10分でできる簡単なエクササイズをおすすめします。ヨガの呼吸法で体内に酸素を取り入れ、ツボを刺激して血行を促進します。
<5分でできるヨガの腹式呼吸>
- ①あぐらをかいて、両手をおなかにあてる
- ②口を軽く閉じ、鼻からゆっくり吸っておなかをふくらませる
- ③鼻からゆっくり吐いておなかを凹ませる
これを5分間、ゆっくり繰り返す
<血行を促す効果のあるツボを刺激>
次の5分間はツボを刺激しましょう。親指の腹でツボを押しながら、先ほどの腹式呼吸で鼻から息を吐きます。冬場はこれらのツボのあたりをカイロやホットタオルで温めるのも効果的です。
「血海」
膝のお皿を手のひらで覆い、内側のお皿の淵から太もも側に5~6㎝上の位置
「貧血霊」
お尻の割れ目の上端で、尾てい骨のくぼんだところ
血を制する者は美を制する。貧血のリスクとさよならをして、からだの内側からの美を手に入れましょうね。