ニュースリリース
GPC Biotech社と抗がん剤サトラプラチンの日本におけるライセンス契約を締結
2007.06.25医薬品
株式会社ヤクルト本社(社長 堀 澄也)は、本日、GPC Biotech AG社(最高経営責任者 Bernd R. Seizinger)と抗がん剤サトラプラチンの日本におけるライセンス契約を締結しました。
当社は、本契約により、サトラプラチンを日本で販売するための独占的権利を取得し、日本における同薬剤の開発を行っていきます。当社は、サトラプラチンの臨床開発費用の償還として、頭金12億円(約1千万ドル)をGPC Biotech社に支払うとともに承認申請および承認といったマイルストーンに応じて追加の支払いを行います。また、日本におけるサトラプラチンの販売額に応じ、ロイヤリティーを支払うことになります。
当社専務取締役・医薬品本部長 薬学博士 横倉輝男のコメント
「日本市場でサトラプラチンを開発および販売する機会を得ることができ、非常に喜んでいます。GPC Biotech社が実施したサトラプラチンのSPARC試験でのホルモン療法抵抗性前立腺がんのセカンドライン治療における第三相臨床試験データを生かし、当社は、日本における本薬剤の開発、承認申請ならびに市場導入が速やかに進められることを楽しみにしています。自宅で服用できるサトラプラチン・カプセルが日本人においてもその有効性および安全性を示すことができれば、サトラプラチンは日本のがん患者にとって重要な選択薬の一つとなりうるものと考えています。」
GPC Biotech社最高経営責任者(Chief Executive Officer)Bernd R. Seizinger氏, M.D., Ph.D.のコメント
「当社にとり、ヤクルト本社を日本におけるパートナーとして迎えることは大きな喜びです。ヤクルト本社の医薬品事業は、がんおよびがん周辺領域に特化しており、この領域における事業を拡大し続けています。ヤクルト本社は、大腸がん治療における世界的標準的治療薬であるイリノテカンの発明者であり、サトラプラチンと同じプラチナ系薬剤であるオキサリプラチンを日本で成功裏に販売し続けているという確かな実績を持っています。さらに、ヤクルト本社は、GPC Biotech社と開発理念を共有し、サトラプラチンの他のがん腫における適応取得に向け臨床開発を計画しています。当社は、ヤクルト本社と発展的な事業関係を築いていくことを楽しみにしています。」
【ご参考1 : サトラプラチンについて】
サトラプラチンは、プラチナ系化合物の治験薬です。プラチナを含む薬剤は、当社のエルプラット(オキサリプラチン)に代表されるように現在がん治療において重要な位置を占めており、様々ながん治療に使用されています。現在上市されているプラチナ系薬剤は、すべて注射剤でありますが、サトラプラチンは、経口剤であり、臨床試験に参加する患者は、自宅で服用することができます。
SPARCと呼ばれている欧米の承認申請用に行われた第三相臨床試験では、950人の前化学療法に無効となったホルモン療法抵抗性の前立腺がん患者を対象に、サトラプラチンとプレドニゾンの併用療法とプレドニゾン単独療法(偽薬を併用)との比較検討がなされました。同試験では無増悪生存期間と前立腺特異抗原(PSA) 低下効果において対照群に比し有意な改善データが得られており、これらのデータが最近の医療系学会でいくつか発表されています。サトラプラチンは、前化学療法が無効となったホルモン療法抵抗性の前立腺がん患者の治療薬として、GPC Biotech社が2007年2月15日に米国FDAに承認申請し、優先審査品目として審査が進行中であり、また2007年7月24日にはFDAの抗がん剤諮問委員会にて審議される予定になっています。2007年8月にはFDAの評価結果が伝えられる見通しです。
GPC Biotech社は、Pharmion Corporation社の100%子会社であるPharmion GmbH社と共同開発およびライセンス契約を締結しており、同契約でPharmion社は、サトラプラチンを欧州およびその他の関連地域で販売する独占的な権利を与えられています。Pharmion社によると、2007年の第2四半期に欧州でサトラプラチンの販売承認申請(MAA)が完了する見込みです。GPC Biotech社は、2002年にSpectrum Pharmaceuticals, Inc.社からサトラプラチンをライセンス導入しています。
サトラプラチンは、欧米にて種々のがん腫について臨床試験を実施中です。放射線療法との併用、他のがん治療との併用で複数のがん腫において実施または計画されています。
【ご参考2 : GPC Biotech社について】
GPC Biotech AG社は、バイオ製薬型の株式会社であり、新規抗がん薬の創薬、開発および販売に特化しています。GPC Biotech社の主力製品候補であるサトラプラチンは、前化学療法に無効となったホルモン療法抵抗性の前立腺がん患者の治療薬として、現在、米国FDAが審査中です。また、GPC Biotech社は、様々なリンパ系腫瘍に対して新規作用機序を持つモノクローナル抗体を開発しており、現在、第一相臨床試験を実施中です。さらに、キナーゼ阻害剤における経験を生かした薬剤開発および創薬プログラムが現在進行中です。GPC Biotech AG社は、Martinsried/Munich(ドイツ)に本社を置き、米国のプリンストン、ニュージャージーに100%子会社を保有しています。詳細は、GPC Biotech社のウェブサイト(www.gpc-biotech.com)をご覧ください。
当社は、本契約により、サトラプラチンを日本で販売するための独占的権利を取得し、日本における同薬剤の開発を行っていきます。当社は、サトラプラチンの臨床開発費用の償還として、頭金12億円(約1千万ドル)をGPC Biotech社に支払うとともに承認申請および承認といったマイルストーンに応じて追加の支払いを行います。また、日本におけるサトラプラチンの販売額に応じ、ロイヤリティーを支払うことになります。
当社専務取締役・医薬品本部長 薬学博士 横倉輝男のコメント
「日本市場でサトラプラチンを開発および販売する機会を得ることができ、非常に喜んでいます。GPC Biotech社が実施したサトラプラチンのSPARC試験でのホルモン療法抵抗性前立腺がんのセカンドライン治療における第三相臨床試験データを生かし、当社は、日本における本薬剤の開発、承認申請ならびに市場導入が速やかに進められることを楽しみにしています。自宅で服用できるサトラプラチン・カプセルが日本人においてもその有効性および安全性を示すことができれば、サトラプラチンは日本のがん患者にとって重要な選択薬の一つとなりうるものと考えています。」
GPC Biotech社最高経営責任者(Chief Executive Officer)Bernd R. Seizinger氏, M.D., Ph.D.のコメント
「当社にとり、ヤクルト本社を日本におけるパートナーとして迎えることは大きな喜びです。ヤクルト本社の医薬品事業は、がんおよびがん周辺領域に特化しており、この領域における事業を拡大し続けています。ヤクルト本社は、大腸がん治療における世界的標準的治療薬であるイリノテカンの発明者であり、サトラプラチンと同じプラチナ系薬剤であるオキサリプラチンを日本で成功裏に販売し続けているという確かな実績を持っています。さらに、ヤクルト本社は、GPC Biotech社と開発理念を共有し、サトラプラチンの他のがん腫における適応取得に向け臨床開発を計画しています。当社は、ヤクルト本社と発展的な事業関係を築いていくことを楽しみにしています。」
以 上
【ご参考1 : サトラプラチンについて】
サトラプラチンは、プラチナ系化合物の治験薬です。プラチナを含む薬剤は、当社のエルプラット(オキサリプラチン)に代表されるように現在がん治療において重要な位置を占めており、様々ながん治療に使用されています。現在上市されているプラチナ系薬剤は、すべて注射剤でありますが、サトラプラチンは、経口剤であり、臨床試験に参加する患者は、自宅で服用することができます。
SPARCと呼ばれている欧米の承認申請用に行われた第三相臨床試験では、950人の前化学療法に無効となったホルモン療法抵抗性の前立腺がん患者を対象に、サトラプラチンとプレドニゾンの併用療法とプレドニゾン単独療法(偽薬を併用)との比較検討がなされました。同試験では無増悪生存期間と前立腺特異抗原(PSA) 低下効果において対照群に比し有意な改善データが得られており、これらのデータが最近の医療系学会でいくつか発表されています。サトラプラチンは、前化学療法が無効となったホルモン療法抵抗性の前立腺がん患者の治療薬として、GPC Biotech社が2007年2月15日に米国FDAに承認申請し、優先審査品目として審査が進行中であり、また2007年7月24日にはFDAの抗がん剤諮問委員会にて審議される予定になっています。2007年8月にはFDAの評価結果が伝えられる見通しです。
GPC Biotech社は、Pharmion Corporation社の100%子会社であるPharmion GmbH社と共同開発およびライセンス契約を締結しており、同契約でPharmion社は、サトラプラチンを欧州およびその他の関連地域で販売する独占的な権利を与えられています。Pharmion社によると、2007年の第2四半期に欧州でサトラプラチンの販売承認申請(MAA)が完了する見込みです。GPC Biotech社は、2002年にSpectrum Pharmaceuticals, Inc.社からサトラプラチンをライセンス導入しています。
サトラプラチンは、欧米にて種々のがん腫について臨床試験を実施中です。放射線療法との併用、他のがん治療との併用で複数のがん腫において実施または計画されています。
【ご参考2 : GPC Biotech社について】
GPC Biotech AG社は、バイオ製薬型の株式会社であり、新規抗がん薬の創薬、開発および販売に特化しています。GPC Biotech社の主力製品候補であるサトラプラチンは、前化学療法に無効となったホルモン療法抵抗性の前立腺がん患者の治療薬として、現在、米国FDAが審査中です。また、GPC Biotech社は、様々なリンパ系腫瘍に対して新規作用機序を持つモノクローナル抗体を開発しており、現在、第一相臨床試験を実施中です。さらに、キナーゼ阻害剤における経験を生かした薬剤開発および創薬プログラムが現在進行中です。GPC Biotech AG社は、Martinsried/Munich(ドイツ)に本社を置き、米国のプリンストン、ニュージャージーに100%子会社を保有しています。詳細は、GPC Biotech社のウェブサイト(www.gpc-biotech.com)をご覧ください。