地球上の限りある大切な水資源を守る
水を原材料とする製品を取り扱うヤクルトグループは、持続可能な水資源の利用は重要な課題であると考えています。国内外の事業所・工場で水の循環利用や節水活動を推進しています。
社会課題・メガトレンド
20億人が、安全に管理された飲み水を使用できず、世界人口の11%にあたる7億7,100万人が、限定的な飲み水、改善されていない水源、あるいは地表水を利用しています。
国連児童基金(UNICEF)・世界保健機関(WHO) 水と衛生に関する共同監査プログラム(JMP)による最新報告書「家庭の水と衛生の前進2000-2020」
ヤクルトのコミットメント
2030年までに水使用量(国内乳製品工場:生産量原単位)を
2018年度比10%削減します。
ヤクルトの取り組み
限りある水資源を大切に使用する体制づくりを進めていきます!
環境対応推進室 係長 山田 哲也
ヤクルトグループは、大切な水資源を保全するため、水リスク対応や水資源の有効活用に取り組んでいます。
- 生産拠点における水リスクの把握
- 国内外の工場、ボトリング会社における節水や排水の再利用
- 法令よりも厳しい自主基準を定めた排水管理
Close-up:世界各地の取り組み
ヤクルトグループの工場では、製品の原料としてだけではなく、製造設備の洗浄や冷却等、さまざまな場面で水を使用しています。
ここでは工場の水を有効利用する取り組みを紹介します。
タイ・アユタヤ工場
河川への排水量0㎥を目指し取り組みを推進
工場のあるアユタヤ地方は水源に恵まれ、工場では2つの井戸設備から水をくみ上げて使用しています。また、工場周辺には水田等の農地も多いことから以前から排水には注意しており、工場排水の河川への「排水量0m³」を目標に取り組んでいます。処理後の排水は、マイクロフィルターでさらに浮遊物を取り除いた後に、敷地内の緑化用散水やトイレの水洗に使用しているほか、製造タンクの更新で使わなくなったタンクに排水を貯め、輸送車の洗車等に再利用しています。また、こうした取り組みについては、地域の人々にも積極的に情報を発信しています。
中国・無錫工場
工場から排水された水を、最終処理場を経由して他社の工場で活用しています。また、生活用水も浄化してから排出しています。
フィリピン・カランバ工場
生産時に使用した冷却水ならびに雨水を散水、消火栓用水、トイレの水洗等に再利用しています。
アメリカ・カリフォルニア工場
雨水の再利用システムを設置して、敷地内の植物のために散水しています。
メキシコ・イスタパルカ工場
排水処理場の処理水を工場の緑地に散水しています。2021年は月平均1,413t、年間の合計では16,956tを散水しました。