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人権

人権方針

ヤクルトグループは「私たちは、生命科学の追究を基盤として、世界の人々の健康で楽しい生活づくりに貢献します。」という理念に基づきグローバルに事業展開しています。その理念を実現するためには、世界中の人権が守られ、尊重される社会の構築が極めて重要です。

私たちは、事業を行う過程やバリューチェーンにおいて、直接または間接的に人権に影響を及ぼす可能性があることを認識し、事業に関わるすべての人々の人権を尊重するため、2021年4月に取締役会での審議・承認を経て、「ヤクルトグループ人権方針」を策定しました。当方針において、人権のグローバル基準である国連「ビジネスと人権に関する指導原則」(以下、国連指導原則)を人権尊重の枠組みとして取り組みを推進することを明確化しており、「人権デュー・ディリジェンス」(以下、人権DD)の仕組みを構築し、実践していきます。

ヤクルトグループ人権方針

ヤクルトグループは「私たちは、生命科学の追究を基盤として、世界の人々の健康で楽しい生活づくりに貢献します」という理念に基づきグローバルに事業展開しており、その理念の実現のためには、世界中の人権が守られ、尊重される社会の実現がきわめて重要です。

私たちは、事業を行う過程やバリューチェーンにおいて、直接または間接的に人権に影響を及ぼす可能性があることを認識し、事業に関わるすべての人々の人権を尊重するため、「ヤクルトグループ人権方針」(以下、当方針)をここに定め、人権尊重の取り組みを推進し、継続的な改善を実行しながら、持続可能な社会の実現に貢献していきます。

ヤクルトグループは、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」を人権尊重の枠組みとしてとらえ、事業活動遂行において、下記の国際的な原則を支持し、尊重します。

  • 「国際人権章典」(「世界人権宣言」、「市民的および政治的権利に関する国際規約」、「経済的、社会的および文化的権利に関する国際規約」)
  • 国際労働機関(ILO)「多国籍企業宣言」「労働における基本的原則及び権利に関するILO宣言」
  • 経済協力開発機構(OECD)「多国籍企業行動指針」
  • 「子どもの権利とビジネス原則」(ユニセフ、国連グローバル・コンパクト、セーブ・ザ・チルドレン共同策定)

ヤクルトグループは、グローバルにビジネス展開しており、各国の法規制に基づいて事業活動を行っています。当該国の法律と国際的な人権規範が異なる場合、私たちはより高い基準に従います。相反する場合、国際的に認められた人権を最大限尊重する方法を追求します。

1適用範囲

当方針は、ヤクルトグループのすべての役員と全従事者に適用します。また、ヤクルトグループは、自社商品やサービスに関わるすべての取引先に対して当方針を支持することを期待し、サプライヤーに対しては理解・遵守することを求めます。

2人権尊重の責任

ヤクルトグループは、事業活動を行う過程とバリューチェーンにおいて、直接または間接的に人権に影響をおよぼす可能性があることを認識しており、人権侵害を行わないことに努めます。また、事業活動において負の影響が生じた場合は是正に向けて国際基準に基づき適切に対処し、バリューチェーンにおいて人権尊重の責任を果たしていきます。

3推進体制の確立

ヤクルト本社取締役である経営サポート本部長を当方針に関する統括責任者とし、当方針および当方針の遵守状況について、定期的に監督します。当方針に基づいた取り組み内容については、取締役である経営サポート本部長を委員長とするCSR推進委員会等で審議、検討します。重要事項については取締役会に報告します。

4人権デュー・ディリジェンス

ヤクルトグループは、人権尊重の責任を果たすため、人権デュー・ディリジェンスの仕組みを構築し、実践します。ヤクルトグループが社会に与える人権への負の影響を予防的に把握し、未然防止および軽減を図ります。

5是正

ヤクルトグループが人権に対する負の影響を直接的に起こした場合、または負の影響が発生することを助長した場合、国際基準に基づいた適切な手段により、その是正に取り組みます。

6情報開示

ヤクルトグループは、当方針に基づく人権尊重の取り組みの進捗状況および結果を、ウェブサイト等で開示します。

7ステークホルダーとの対話・協議

ヤクルトグループは、人権への直接的または間接的な負の影響について、影響を受ける、あるいは受ける可能性のあるステークホルダーと対話および協議を行います。

8教育・研修

ヤクルトグループは、当方針をすべての事業活動に浸透させ、確実性を持って実行していくため、役員および従事者に対して、必要な教育および能力開発を行います。

9事業活動に関わる人権課題

ヤクルトグループは、事業活動に関わる下記の人権課題への取り組みが、責任ある事業慣行の重要な要素であると認識しています。

  1. (1)差別、ハラスメントの排除

    ヤクルトグループは、人種、宗教、信条、国籍、民族、出身地、学歴、年齢、性別、性自認、性的指向、障がい、疾病および職種や雇用形態の違いなどを理由とするあらゆる差別やハラスメントを禁じ、それらを排除することに対して責任を負います。

  2. (2)児童労働、強制労働の禁止

    ヤクルトグループは、児童労働、強制労働、奴隷労働、および人身売買による労働を一切認めません。

  3. (3)労働基本権の尊重

    ヤクルトグループは、結社の自由、ならびに労働者の団結権および団体交渉権をはじめとする労働基本権を尊重します。

  4. (4)適切な賃金支払いおよび労働時間の管理

    ヤクルトグループは、各国および地域の法令を遵守し、法定最低基準に合致しているかそれを上回る適正な賃金の支払い、適正な労働時間管理を含む責任ある労働慣行を行います。従事者の健康維持・増進に配慮し、過重労働を抑制し、時間外労働を低減します。

  5. (5)安全・安心で健康的な労働環境の整備

    ヤクルトグループは、安全かつ衛生的で従事者が安心して働ける職場環境を整備し、従事者の心身の健康保持・増進を支援します。

当方針は、株式会社ヤクルト本社の取締役会の承認を得ており、代表取締役社長により署名されています。

策定:2021年4月27日

株式会社ヤクルト本社 代表取締役社長株式会社ヤクルト本社 代表取締役社長 成田裕

人権方針のグループ内浸透のために

国際基準・規範や専門的な表現が含まれる人権方針を、ヤクルトグループの従事者に理解浸透させるために、記載内容をわかりやすく解説した「ヤクルトグループ人権方針ガイドライン」を制作しました。
人権に配慮した行動をグループ全体に広めていくために、従事者に対して、人権方針や人権に関する国際原則等の理解促進を図っていきます。

人権デュー・ディリジェンス

ヤクルトグループは、予防的アプローチですべての人権が尊重される責任あるバリューチェーンを構築することを目指し、人権DDの仕組みを構築し、実践します。人権DDを通じて、ヤクルトグループが社会に与える人権への負の影響を予防的に把握し、未然防止および軽減を図ります。

2021年度に関連部署で構成される「人権DD検討会議」を立ち上げ、人権DDに関して情報収集・情報共有するとともに、ヤクルトグループにおける重要な人権課題を整理しました。

ヤクルトグループの14の重要な人権課題

重要な人権課題 ステークホルダー
1 強制労働・人身取引 従業員(自社)
2 児童労働 従業員(自社)
3 差別 従業員(自社)
4 非人道的な扱い 従業員(自社)
5 結社の自由・団体交渉権 従業員(自社)
6 労働時間 従業員(自社)
7 賃金 従業員(自社)
8 労働安全衛生 従業員(自社)
9 サプライチェーンの人権課題 従業員(サプライチェーン)
10 周辺住民の健康 地域社会
11 水へのアクセス・衛生 地域社会
12 倫理的・責任あるマーケティング 消費者
13 健康と安全 消費者
14 プライバシーに対する権利 従業員・地域社会・臨床試験参加者等

そのうえで対応策および具体的な実行計画の策定に向けた検討を進め、中長期的なロードマップおよび2022年度の行動計画を策定しました。2022年度から当行動計画に基づいて、ヤクルトグループで人権DDを推進しています。
2022年度は、検討組織を「人権DD推進会議」と名称変更し、人権DD行動計画の進捗確認、事業活動における人権リスクの把握と対処策の検討、苦情処理メカニズムの検討などをテーマとして、人権DD推進会議を3回開催しました。

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