ニュースリリース
抗悪性腫瘍剤「エルプラット」の進行・再発結腸・直腸がんに対する用法・用量の追加に関する承認取得について
今回、「エルプラット」における用法・用量の追加により、経口フッ化ピリミジン系抗悪性腫瘍剤カペシタビンと「エルプラット」の併用療法(XELOX療法)を日本でも患者さんに提供できることとなります。経口剤であるカペシタビンを用いることで3週に1回の外来療法による治療を可能にし、患者さんや医療従事者にとって利便性の高い治療法といえます。
結腸・直腸がんは、最も患者数の多い癌の一つであり、日本では2010年の年間新規罹患患者数として約131,000人が推計されています*。そのうち、「治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌」においては、現在、レボホリナートとフルオロウラシルの静脈内持続投与法と「エルプラット」の併用療法(FOLFOX療法)が世界的な標準療法のひとつとなっており、日本でも多くの患者さんで行われています。
XELOX療法は、FOLFOX療法と同等の有効性が確認されている世界的標準療法のひとつです。
当社では、「エルプラット」を安全かつ安定的に供給し、適正使用を推進することで、XELOX療法とFOLFOX療法において結腸・直腸がん治療に貢献していきます。
*大島・石黒・田島「がん・統計白書 -罹患/死亡/予後-2004」(篠原出版新社)
以 上
【ご参考】
「エルプラット」について
「エルプラット」は、当社が1997年にDebiopharm社(スイス)から日本における開発・販売権を取得した白金錯体系抗悪性腫瘍剤です。2005年3月に『エルプラット注射用100mg』が「治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌」の効能・効果で承認され、同年4月より販売を開始しました。また、2008年8月には『エルプラット注射用50mg』が同効能・効果で承認されました。さらに、本年8月には『エルプラット注射用50mg、同100mg』が「結腸癌における術後補助化学療法」の効能・効果で承認され、同時に、『エルプラット点滴静注液50mg、同100mg』についても「治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌」および「結腸癌の術後補助化学療法」の効能・効果で承認されています。
本剤は進行・再発結腸・直腸癌および結腸癌における術後補助化学療法の標準療法として、国内外で広く使用されています。
カペシタビンについて
カペシタビン(販売名『ゼローダ300』)は、2003年6月に「手術不能又は再発乳癌」を効能・効果として中外製薬株式会社(本社:東京都中央区/社長:永山 治)により発売が開始され、2007年12月には「結腸癌における術後補助化学療法」の効能・効果で承認されています。