ニュースリリース
抗がん剤ソブリドチンのライセンスに関する基本合意書を締結
2007.03.22医薬品
株式会社ヤクルト本社(社長:堀 澄也)とあすか製薬株式会社(社長:山口 隆)は、あすか製薬株式会社が抗がん剤として開発中のソブリドチン(あすか製薬コード名:TZT-1027)のライセンスに関する基本合意書を締結しました。これにより、株式会社ヤクルト本社は日本を含む全世界において、ソブリドチン(ヤクルト本社コード名:YHI-501)を独占的に開発、販売する権利を得ました。
ソブリドチンは、あすか製薬株式会社により発見された強い抗腫瘍作用を示すペプチド性化合物で、海洋生物のタツナミガイから得られたドラスタチンを起源とする合成誘導体です。本剤は、チュブリンに結合し、微小管蛋白質の重合を阻害することで殺細胞作用を発現します。また、非臨床試験において選択的な腫瘍血流遮断作用を示し、がん組織への栄養供給を断つ作用を併せもつことにより広範囲の腫瘍壊死を誘導できる抗がん剤であることが明らかになっています。既に国内においては、第I相試験が、海外においては、前期第Ⅱ相試験が実施されており、本剤の有効性を示唆する成績が得られております。
あすか製薬株式会社は、がん領域を得意分野とする株式会社ヤクルト本社の臨床開発経験に期待し、本剤の日本を含む全世界における独占的実施権を株式会社ヤクルト本社に供与することといたしました。
株式会社ヤクルト本社は、塩酸イリノテカン(商品名:カンプト注)やオキサリプラチン(商品名:エルプラット)を始めとするこれまでの抗がん剤開発経験を最大限に活かし、本剤の開発を進め、重点事業領域のひとつであるがん領域パイプラインの拡充を図ります。
【ご参考 : ソブリドチンについて】
ソブリドチンは、あすか製薬株式会社により発見された強い抗腫瘍作用を示すペプチド性化合物で、海洋生物のタツナミガイから得られたドラスタチンを起源とする合成誘導体です。本剤は、チュブリンに結合し、微小管蛋白質の重合を阻害することで殺細胞作用を発現します。また、非臨床試験において選択的な腫瘍血流遮断作用を示し、がん組織への栄養供給を断つ作用を併せもつことにより広範囲の腫瘍壊死を誘導できる抗がん剤であることが明らかになっています。既に国内においては、第I相試験が、海外においては、前期第Ⅱ相試験が実施されており、本剤の有効性を示唆する成績が得られております。
あすか製薬株式会社は、がん領域を得意分野とする株式会社ヤクルト本社の臨床開発経験に期待し、本剤の日本を含む全世界における独占的実施権を株式会社ヤクルト本社に供与することといたしました。
株式会社ヤクルト本社は、塩酸イリノテカン(商品名:カンプト注)やオキサリプラチン(商品名:エルプラット)を始めとするこれまでの抗がん剤開発経験を最大限に活かし、本剤の開発を進め、重点事業領域のひとつであるがん領域パイプラインの拡充を図ります。
以 上
【ご参考 : ソブリドチンについて】
- 〔一般名〕
- ソブリドチン(Soblidotin)
- 〔化学名〕
- N2-(N,N-dimethyl-L-valyl)-N1-[(1S,2R)-2-methoxy-4-[(2S)-2-[(1R,2R)-1-methoxy-2-methyl-3-oxo-3-[(2-phenylethyl)amino]propyl]-1-pyrrolidinyl]-1-[(1S)-1-methylpropyl]-4-oxobutyl]-N1-methyl-L-valinamide
- 〔起源・特徴〕
- ソブリドチンは、タツナミガイ Dolabella auriculariaから単離されるdolastatin 10のdolaphenine部分をPhenethylamineで置換した誘導体で、幅広い抗腫瘍スペクトルを有する。本剤の作用機序は微小管重合阻害で、これまでの実験データから、ヒトの胃・結腸・肺・乳癌のほか、同じ作用機序を持つビンクリスチンの耐性株にも活性を示す。また、本剤は、強力な殺細胞作用に加えて、選択的な腫瘍血流遮断作用(anti-vascular作用)を示すことから、がん組織への栄養供給を断つことにより広範囲の腫瘍壊死を誘導する作用も併せ持つ。