~2025年 新たな年を迎えて~
明けましておめでとうございます。
年頭にあたり、一言ご挨拶を申しあげます。
はじめに
昨年2024年の世界経済は、インフレ沈静化、貿易持ち直しなどを背景に、底堅い成長を維持しました。日本経済も内需は堅調に拡大しており、景気は緩やかに持ち直しました。また、経済状況を反映するように米国株式、日本株式ともに株高の状況が続いています。2025年は、株式市場がさらに活性化することを期待しています。
昨年の当社につきましては、国内では、「Yakult(ヤクルト)1000」「Y1000」の販売本数は横ばいで足踏みしている状況が続きました。海外では、メキシコ、米国、フィリピン、オーストラリア、ベトナム、ヨーロッパなどは引き続き好調、中国も第3四半期(7-9月)の販売本数が11四半期ぶりに前年を上回るなど、全体感は尻上がりによくなってきています。
2025年も企業理念に基づき自信を持って活動し、持続的な成長を実現するため、全社一丸となって取り組んでまいります。
各事業の取り組み
国内飲料食品事業について、2024年は「Yakult1000」「Y1000」といったヤクルト1000シリーズの販売本数が約300万本/日で推移してきました。2025年は今まで以上に商品の露出を高め、活動を活性化させていき、再び増加基調を取り戻していきます。
宅配チャネルでは、2024年11月に地域限定で「Yakult(ヤクルト)1000 糖質オフ」を発売し、2025年1月から全国展開しています。この商品の展開により、新規のお客さまづくりや糖質・カロリー・甘さを気にして離れてしまったお客さまへの再アプローチに結びつくと考えています。
店頭チャネルでは、「Y1000」を中心に販売促進活動の強化や地道な価値普及活動を継続し、効果的な売り場づくりを提案しながら、店頭全体の販売本数を積みあげていきます。また、「Y1000」も糖質オフタイプ商品の需要は高いと考えていますので、準備が整い次第、展開していきます。
昨年から引き続き「乳酸菌 シロタ株」の価値を改めてお客さまに訴求していく中で、宅配、店頭チャネルともにヤクルト1000シリーズが、国内飲料食品事業全体を引きあげていく存在になると思っています。
国際事業については、2024年第3四半期において、海外全体の販売本数が、久しぶりに前年同期比でプラスとなりました。まだ回復途上にある事業所もありますが、安定的に成長している事業所は確実に増えてきています。全体実績としては、しばらく前年水準を上下するような状況になると思いますが、各事業所でのさまざまな営業活動の展開により、実績を徐々に引き上げていきたいと考えています。
世界の人々の「健康でありたい」という想いは、いつの時代も変わりません。当社の企業理念に基づき、この想いに応えていくことが私たちの使命だと改めて強く思います。その手段として、ヤクルトの企業姿勢や商品について、直接、お客さまにお伝えすることができる工場見学やさまざまな健康科学情報を提供するなどの広報活動にいっそう注力し、菌の科学性について、お客さまの理解促進に努めていきます。
次期中期経営計画
2025年3月末で4年間の「中期経営計画」が終了します。次期の「中期経営計画」については、5月の本決算発表時にあわせて開示する予定です。
国内外の重点戦略、財務的な目標指標に加えて、非財務の取り組みなど、ヤクルトグループが進むべき方向性をステークホルダーの皆さまと共有したいと思っています。
結び
2025年度は、長期ビジョン「Yakult Group Global Vision 2030」の折り返しに向かう5年目となります。新たな中期経営計画のもと、さらなる成長を遂げられるよう、確かな成果を示していく年にします。
以上をもちまして、年頭のご挨拶といたします。
本年もご支援のほど、よろしくお願い申しあげます。
株式会社ヤクルト本社
代表取締役社長
成田 裕