乳酸菌の

乳酸菌
シロタ株とは?

乳酸菌 シロタ株シンバイオティクスプレバイオティクスプロバイオティクス

乳酸菌 シロタ株とはヤクルト独自の乳酸菌であり、私たちの体に有益なはたらきをする良い菌です。乳酸菌という科学の力でたくさんのひとの健康な毎日を応援しています。

乳酸菌にはたくさんの種類がある

ヨーグルトや乳酸菌飲料に含まれていて、おなかの調子を整える機能で知られる『乳酸菌』は、これまでに数百種類発見されていますが、自然界にはまだ見つかっていないたくさんの乳酸菌が存在するようです。
乳酸菌は乳糖やブドウ糖などの糖類を代謝し、乳酸を多量に作る細菌の総称です。
近年の研究により、ヒトの健康に対する効果が明らかとなってきましたが、乳酸菌は種類によって性質が異なり、健康に対する効果もさまざまです。

プロバイオティクスと
プレバイオティクス、
シンバイオティクスに
ついて

プロバイオティクスとは、FAO(国連食糧農業機関)/WHO(世界保健機関)の定義によると『研究の結果、十分量を摂取したときに宿主(ヒト)に有益な作用をもたらす効果が認められた生きた微生物』のことを指し、その代表格としてあげられるのが乳酸菌です。
オリゴ糖などのうち「研究の結果、良い菌の餌となって腸内環境をととのえる効果が認められた難消化性の食品成分」はプレバイオティクスと呼ばれ、プロバイオティクスとプレバイオティクスを組み合わせたものがシンバイオティクスです。

プロバイオティクス・・・有益な菌そのもの プレバイオティクス・・・有益な菌の餌となって腸内環境を整える シンバイオティクス・・・2つを組み合わせたもの

乳酸菌 シロタ株とは

乳酸菌 シロタ株は、正式名称を『ラクチカゼイバチルス パラカゼイ シロタ株(旧名称:ラクトバチルス カゼイ シロタ株)』と言い、医学博士の代田 稔によって発見、強化培養されました。乳酸菌 シロタ株の『シロタ』は発見者である代田の名前からとられたものです。
代田は「病気にかかってから治すのではなく、かからないための予防が大切」という考えから乳酸菌の研究を重ねた人物であり、日本における予防医学のパイオニアです。

乳酸菌 シロタ株の機能

乳酸菌 シロタ株には「生きたまま腸内にとどく」「良い菌を増やし、悪い菌を減らす」「腸内環境を改善し、おなかの調子を整える」といった機能があります。
乳酸菌 シロタ株を含む飲料を飲み続けることで、腸内の良い菌が増えたり、悪い菌が減ったり、排便状況が改善されるなどの研究結果が発表されています。

01生きたまま腸内にとどく

乳酸菌 シロタ株飲用期と非飲用期の
乳酸菌 シロタ株の生菌数の違い

便1g当たりの生菌数(個)

「乳酸菌 シロタ株飲用期と非飲用期の乳酸菌 シロタ株の生菌数の違い」図解
  • 健康な成人10名に、乳酸菌 シロタ株(100億個以上/本)を含む飲料を4週間飲用してもらい、便中の乳酸菌 シロタ株の菌数を調べました。
  • 田中 隆一郎 他. ‟健常人の腸内細菌叢とその代謝活性および免疫能に及ぼすLactobacillus casei 発酵乳の飲用効果”.理研腸内フローラシンポジウム12 腸内フローラと食餌. 光岡知足 編. 学会出版センター, 1994, 85-104.

02良い菌を増やす

乳酸菌 シロタ株飲用期と非飲用期
ビフィズス菌数の違い

便1g当たりのビフィズス菌数(個)

「乳酸菌 シロタ株飲用期と非飲用期ビフィズス菌数の違い」図解
  • 健康な成人10名に、乳酸菌 シロタ株(100億個以上/本)を含む飲料を4週間飲用してもらい、便中のビフィズス菌数を調べました。
  • 田中 隆一郎 他. ‟健常人の腸内細菌叢とその代謝活性および免疫能に及ぼすLactobacillus casei 発酵乳の飲用効果”.理研腸内フローラシンポジウム12 腸内フローラと食餌. 光岡知足 編. 学会出版センター, 1994, 85-104.

03悪い菌を減らす

乳酸菌 シロタ株飲用期と非飲用期の
大腸菌群数の違い

便1g当たりの大腸菌群数(個)

「乳酸菌 シロタ株飲用期と非飲用期の大腸菌群数の違い」図解
  • 健康な成人10名に、乳酸菌 シロタ株(100億個以上/本)を含む飲料を4週間飲用してもらい、便中の大腸菌群数を調べました。
  • 田中 隆一郎 他. ‟健常人の腸内細菌叢とその代謝活性および免疫能に及ぼすLactobacillus casei 発酵乳の飲用効果”.理研腸内フローラシンポジウム12 腸内フローラと食餌. 光岡知足 編. 学会出版センター, 1994, 85-104.

乳酸菌 シロタ株が
NK細胞を活性化する

NK(ナチュラル・キラー)細胞は免疫細胞の一種であり、外敵を攻撃してくれる、免疫システムにとってとても重要な役割を持つ細胞です。
NK細胞の強さをNK活性と言いますが、生活習慣の乱れなどの原因によって低下したNK活性が乳酸菌 シロタ株によって回復することが近年の研究でわかっています。

「乳酸菌 シロタ株」飲用によるNK活性の回復

「「乳酸菌 シロタ株」飲用によるNK活性の回復」図解
  • 健常な成人9名に乳酸菌 シロタ株(400億個/本)を含む飲料を1日1本、3週間飲用してもらい、NK活性の変化を調べました。
  • F. Nagao et al. Effects of a fermented milk drink containing Lactobacillus casei strain Shirota on the immune system in healthy human subjects. Biosci. Biotechnol. Biochem. 2000, 64(12), 2706-2708.

上記グラフでは、飲むのをやめるとゆるやかにNK活性が下がっているのがわかります。
そのため、乳酸菌 シロタ株は継続的に摂取することが大切です。

過剰なストレスホルモンの分泌を抑える
乳酸菌 シロタ株

『コルチゾール』というホルモンはストレスを受けた時に多く分泌されることから『ストレスホルモン』とも呼ばれていて、さまざまなストレスの負荷で増えることが知られています。
進級に重要な学術試験を受験する医学部の大学生に、乳酸菌 シロタ株を100ml中に1,000億個含む飲料を継続的に摂取してもらったところ、疑似飲料(乳酸菌 シロタ株を含まない)を摂取したグループと比べ、唾液中のコルチゾール濃度の上昇が抑えられたという研究結果も出ています。

コルチゾール濃度

「コルチゾール濃度」図解
  • 進級に重要な学術試験を受験する4年次の健常な医学部生の男女(対象者140名)を2群に分け、被験食群には乳酸菌 シロタ株(1,000億個/本)を含む飲料を、対照群には疑似飲料(味や外見は同じで、有効成分を含まないもの)を1日1本(100ml)、学術試験の8週間前から飲用してもらいました。

平均±標準誤差
*:p<0.05、多重性を調整した検定

  • M. Takada et al. Probiotic Lactobacillus casei strain Shirota relieves stress-associated symptoms by modulating the gut–brain interaction in human and animal models. Neurogastroenterology & Motility. 2016, 28, 1027-1036.

上気道感染症(風邪)
の予防にも
乳酸菌 シロタ株

風邪(かぜ)とは鼻や喉などの上気道に起こる炎症の総称で、上気道感染症と呼ばれることもあります。シロタ株の継続飲用により上気道感染症(風邪)の発症リスクが低減することが研究によって明らかになりました。

スポーツ選手たちに乳酸菌 シロタ株を含む飲料を飲み続けてもらった結果、乳酸菌 シロタ株を含まないプラセボ飲料を飲用したグループでは咳などの自覚症状のあった回数が2.1回に対し、乳酸菌 シロタ株を含む飲料を飲んだグループでは1.2回となりました。

また、唾液や粘膜に分泌されることで病原体の感染から私たちの体を守るIgA抗体の濃度を調べたところ、プラセボ飲料を飲んだグループでは濃度の低下が認められたのに対し、乳酸菌 シロタ株を飲んだグループでは一定のレベルに維持されました。乳酸菌 シロタ株の継続飲用により、唾液中のIgA抗体の濃度が良好な状態に維持されたことで、上気道感染症(風邪)の発症リスクが低減した可能性が考えられます。

唾液中のIgA抗体濃度の推移

「唾液中のIgA抗体濃度の推移」図解
  • スポーツ選手58名を2つのグループに分け、乳酸菌 シロタ株(65億個/本)を含む飲料またはプラセボを1日2本、16週間飲用してもらい、両グループを比較した結果。

プラセボ飲用群との比較*p<0.05、
**p<0.01、0週との比較#p<0.05

  • Gleeson, M, et al. Daily probiotic’s (Lactobacillus casei Shirota) reduction of infection incidence in athletes. International Journal of Sport Nutrition and Exercise Metabolism. 2011, 21, 55-64.

おなかの中で私たちにとって有益にはたらく乳酸菌 シロタ株は、すこやかに毎日を送るための強い味方といえます。