健康管理の

睡眠・不眠とは?

健康管理睡眠不眠脳腸相関ノンレム睡眠レム睡眠

睡眠には心身の疲労の回復や健康の増進・維持などの役割があり、睡眠の悪化はさまざまな不調を引き起こす可能性があります。健康的な生活を送るためには、睡眠の量を確保するだけでなく、その質を高めることも大切です。

レム睡眠と
ノンレム睡眠

睡眠は『レム睡眠』と『ノンレム睡眠』という状態に分けられます。
レム睡眠とはまぶたの下で目がきょろきょろ動く『Rapid Eye Movements(急速眼球運動)』が見られることからREM(レム)睡眠と呼ばれています。
レム睡眠では体は休息した状態ですが、脳は起きている状態に近く、記憶の整理などを行っていると考えられています。

ノンレム睡眠はレム睡眠ではない眠りという意味で、脳も体も休んでいる状態です。ノンレム睡眠の時には細胞の修復や脳内の老廃物を除去する作業が行われます。ノンレム睡眠は眠りの深さによって3段階もしくは4段階に分類されます。

眠っている間、レム睡眠とノンレム睡眠が交互に複数回繰り返されます。

レム睡眠とノンレム睡眠のサイクル

「レム睡眠とノンレム睡眠のサイクル」図解
  • “レム睡眠・ノンレム睡眠 | 健康用語の基礎知識”. ヤクルト中央研究所. ヤクルト中央研究所,(2024.9.2参照).

不眠とは

『不眠』とは眠りたいのに眠れない状態が続くことです。寝つきが悪い、寝ても何度も目が覚める、早く目覚めて二度寝ができないといった症状があります。

「夜間の不眠が続く」「日中に精神や身体の不調を自覚して生活の質が低下する」この二つを満たす症状がいわゆる『不眠症』です。原因はストレスや精神疾患、薬の副作用などさまざまです。

睡眠時間が少なくても、起きている間の生活に支障がなければ問題はありません。健康な人も加齢によって睡眠時間が短くなる傾向にあります。重要なのは睡眠の『質』です。

寝つきが悪い 寝ても何度も目が覚める 早く目覚めて二度寝できない

睡眠の『質』とは?

たくさん寝たのに何だかだるい、疲れがとれない、眠り足りないと思う時は睡眠の質が低い状態と言えます。睡眠時間が少なくても、目覚めがスッキリしていて起きている時に不調がなければ睡眠の質が高い状態と言えます。そのため、睡眠時間には必要以上にこだわりすぎなくても大丈夫です。

睡眠の質を上げる方法としては、規則正しい生活や適度な運動習慣、ストレスを溜めないことや日中に太陽の光を浴びることなどが挙げられます。
また最近では、腸が睡眠の質の鍵をにぎっていることがさまざまな研究によってわかってきました。

腸が脳に影響を与え、
睡眠の質を上げる?

緊張するとおなかが痛くなったり、環境が変わって便秘になったり……そんな経験はありませんか?脳の状態が腸に影響を与えることは古くから知られていましたが、近年、腸の状態も脳に影響を与えるということがわかってきました。

「腸が脳に影響を与え、睡眠の質を上げる?」図解

脳と腸がお互いに影響を与え合っていることを『脳腸相関』と言います。そして、腸に影響を与える腸内細菌もこれに大きな影響を与えていることがわかり、『脳-腸-微生物相関』と言われるようになりました。

実際に、乳酸菌 シロタ株を摂り続けることでストレスの緩和や睡眠の質の向上が認められた研究結果もあります。

生活習慣と腸内環境を
改善して
良質な睡眠を

睡眠の質が低下すると、うつ病や認知症などの病気のリスクが高まることが近年の研究でわかっています。日々のストレスで睡眠の質が低下しがちな現代人にとっては、よりすこやかに毎日を過ごす上で重要な課題の一つが睡眠の質を上げることだと言っても過言ではありません。

適度な運動や趣味などのストレス発散に加えて、腸内環境を整えることでストレスを緩和し、良質な睡眠で毎日を元気に楽しく過ごしたいですね。